説明:
人類は真の平等を手に入れた。飢餓はなく、貧困もなく、差別も階級もない理想郷を作り上げた。そしてその理想郷に立ち尽くして、ーー進化をやめた。
獣は進化した。魚は進化した。鳥は進化した。そして、それらをはるかに凌ぐ勢いで、植物が進化した。
もはや地球上に人類の居場所は存在しない。とある巨大な樹の洞の中を除いて。それこそはユグドラシル、人類に残された最期の生息域であり、神そのものである。
説明:
世界の淵を止まることなく回り続ける蛍、それを追いかけて世界の中心を回る巨大な塔。その様は世界の外から俯瞰することができたなら、時計のように見えることだろう。
その成り立ちを知るものはいない。ただ大地があれば、人々はどこへでも歩いて行ける。ただ蛍が光をもたらせば、作物は実る。そして、塔さえ回ればどんなものでもカラクリに繋いで駆動する。とある技師が言った。「私の思索が自由である限り、私は身の回りにあるものだけで世界すらつくれるだろう」と。